🧂AIは旨味調味料である — 昭和の食卓の小瓶と、現代のプロンプト狂騒曲

壱:食卓の赤と白、画面の向こうのプロンプト 昭和の食卓の上で赤と白の小瓶がカチャリと音を立てておった。昭和の夕暮れ、ワシの父親は刺身、冷や奴、お漬物にも、果ては味噌汁にまで白い結晶やら醤油を迷いなく振りかけておった。 昔からの家庭の味、「素材本来の味」を台無しにされた母親の深いため息をものともせずに、父親はグルタミン酸ナトリウムという名の「魔法の粉」を直接舌に載せる快楽に酔い痴れていたのだ。 それはさておき、ワシが何より参ったのは、当時まだ珍しかったトンカツを母親が作ってくれた時じゃ。それにさえも父親は味の素と醤油をかけ、一口食べた後、さすがに口に合わなかったらしく、 「ほれ、食え!」 とワシに押し付けて来たのじゃ。さすがにワシもこれは食いたくなかったので拒否すると、 「食べ物を無駄にするんじゃない!」 と、訳の判らんお説教を食らって泣きそうになったことを覚えておる。 今なら、逆に、「食べ物を粗末にしてるのは誰の方だよ!」みたいなカウンターを返せたのかもしれんが、当時ガキのワシは、そこまで頭回らなかったのは生姜無い、もとい、しょうが無いのじゃが...... 何にせよ、あれは単なる調味料ではなく、高度経済成長期における「手軽な豊かさ」という、コマーシャリズムに踊らされ始めた祝祭だったのじゃろう。…

美味しくないアカモクは可哀想!誰か助けて!

数年前から、スーパーの海産物コーナーで、モズクやメカブとならんで「アカモク」っていう文字を見かけるようになりました。 モズクやメカブよりも若干高めの値段。「もしかして、もっと美味しいの?」と期待して何度か試したのですが、私の正直な感想はこうでした。 「😵‍💫 なんじゃ、こりゃ? この硬い食感は? 😒 はっきり言って、不味い! 🙄 モズクのほうがよっぽど美味しいんじゃない? 」 もちろん個人の感想です。でも、私はもう、二度と自分からは買わないでしょう。 それに、実際、あんまり売れてる様子もありませんし、自分には販売を規模も縮小されている様に見えます。 しかし最近、テレビショッピングでさえ熱心に宣伝しているのを見て、拭えない違和感がフツフツと湧いてきました。 なぜ、わざわざ高い宣伝費をかけてまで、これを売りたいの? メディアが「健康」という免罪符を盾に、消費者の舌よりも「売る側の都合」を優先してるんじゃないの? .…と…

孤独の自炊 #011:関西風貝スープ

地方を飛び回る、呑兵衛なフリーの雑貨商、腹之足三郎。 無事、今日も仕事が終わり、ビジホへ向かうの途中、 偶然見かけた地元のスーパーへ吸い寄せられた… 旅先のスーパーは、どうも胸がざわつく。 値下げシールの貼られた生鮮食品やお惣菜が、 「兄ちゃん、こうてくれんか~」 と言っているように見える。 今日は簡単なもので済ませたいので、レンチンでできるアサリの酒蒸しでもと魚売り場へ来てみたが、この頃、国産のアサリはあまりみなくなったような気がする。 代わりに見つけたのは、値下げシールの張られた、安いベビーホタテ。 小ぶりだが、身はしっかりしている。…

孤独の自炊 #010:つまらないイカめし

~ 函館の夜に、輸入アカイカやヤリイカが泣いている ~ 今日も、なんとか函館での仕事は終わった。 いつものように、ビジホのチェックイン前にスーパーに立ち寄った。 かつてここはスルメイカの水揚げ日本一だった街だ。ピーク時は年間数万トン、いや、もっと昔はもっと獲れてたはず。函館駅の弁当売り場で「いかめし」が名物になるくらい、イカが街の顔だった。 今は違う。 鮮魚コーナーの隅っこに、ボイル済みの「ソフトイカ(輸入アカイカ)」や「ヤリイカ」のパックが並んでいる。 値下げシールが斜めに貼られて、まるで 「もう…

孤独の自炊 #009:懺悔湯(ザンゲタン)

地方を飛び回る、呑兵衛なフリーの雑貨商、腹之足三郎。 やっと、仕事が終わり、ビジネスホテルのチェックインまえに、途中のスーパーに立ち寄る。 夕方のスーパーの精肉売り場、値下げシールを貼られた鶏肉が、 まるで「助けてくれんね?」とでも言いたげにこちらを見ていた。 ここは福岡。 釜山まで200kmちょっと。 海の向こうの匂いが、冬の風に混じって届くような土地だ。 そんな場所で、値下げシールが張られた鶏肉に呼び止められたら、 そりゃあサンゲタンのことを思い出してしまう。 「よかよか、連れて帰るけん。」…