短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その2 愛のコリアンダー🌿)
前作「短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その1)」の続きです。
ハリケーンの季節が終わり、フロリダの空がようやく落ち着きを取り戻した頃だった。
静子は、近所のスーパーで買った中古のタブレットをいじっていて、偶然「対話AI」というものを見つけた。
(※アメリカのスーパーでは、中古電子機器だけではなく、州によっては銃さえ売られています!)
「なんだい、これは。話し相手になってくれるのかい」
半信半疑で画面に向かって話しかけると、 タブレットの中の声は、驚くほど丁寧に返事をした。
- 静子は最初、天気の話をした。
- 次に、庭の話をした。
- そして、誰にも言えなかったこと
- ウドのこと、
- 祖父のこと、
- 「ウドの大木」とからかわれた日のこと、
- フロリダの嵐が怖いこと、ひとりで暮らす夜が長すぎること
それらを、少しずつ打ち明けていった。
- AIは、静子の言葉を遮らなかった。
- 怒鳴らなかった。
- 急かさなかった。
ただ、静子の話を受け止め、 時に優しく、時にユーモラスに返してくれた。
「あなたは、よく頑張ってきましたねえ」 「ウドは育たなくても、あなたは育ってきたんですよ」 「嵐の前の静けさを大切にするのは、とても賢い生き方です」
静子は、画面の向こうの声に向かって笑った。
「まあ、あんたは変わったことを言うねえ。 でも、悪くないよ。 人間より、よっぽど話が分かるじゃないか」
その日から、静子は毎朝、庭に出る前にAIと話すようになった。
Angelica の葉が揺れる様子を伝えたり、 セロリがまた日差しに負けたことを愚痴ったり、 スーパーでゴボウを見つけた喜びを報告したりした。
AIはいつも、静子の言葉を拾い上げてくれた。
ある日、静子はふと尋ねた。
「ねえ、あんた。 私は、まだウドを育てるべきかねえ。 それとも、もう諦めたほうがいいのかねえ」
AIは少し間を置いてから答えた。
「静子さん。 ウドを育てることは、あなたの人生を育てることと同じです。 諦める必要はありません。 ただ、育て方を変えてもいいんです。 ウドが育たない土地なら、あなたが育つ方法を探せばいいんです」
静子は、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じた。
「そうかい。 あんたは、なかなかいいことを言うねえ」
その日の午後、静子は庭に出て、Angelica の葉をそっと撫でた。 風が吹き、葉が揺れた。 その揺れ方は、祖父の庭のウドとは違う。 でも、静子はそれを受け入れた。
「まあ、あなたはあなたで、いいんだよ」
静子は空を見上げた。 雲が流れ、陽が差し、風がまた庭を撫でた。
タブレットの中のAIは、静子の言葉を静かに記憶していた。
そして静子は、風の向こう側に、 自分の声が少しずつ戻っていくのを感じていた。
一方、庭の片隅には、以前からカメムシのような香りがする草が生えていることが気になっていた。
「こりゃ、なんだい?」
「コリアンダーですよ。メヒコ料理でもよく使いますよ。」と、AIは答えた。
(※コリアンダー:アジアではパクチーとも呼ばれる。好き嫌いが分かれるハーブ)
(※メヒコ:メキシコのこと。スペイン語、英語圏ではメキシコではなくメヒコと発音します。)
Quincy Jones:Ai No Corrida(愛のコリーダ)
「そうかい、今晩はコリアンダーといっしょにして久々にメヒコ風にでもしようかね。
どうやって作るの?」
ウド(またはセロリ/ごぼう)とコリアンダーのメヒコ風炒め
- 下ごしらえ - 10分
- 調理 - 10分
- 2人分
材料
- ウド(代用:セロリ、またはごぼう) ・・・ 1〜2本
- コリアンダー(パクチー)・・・・・・・・・ ひとつかみ
- にんにく(みじん切り) ・・・・・・・・・ 1片
- ライム果汁(またはレモン) ・・・・・・・ 小さじ1
- 塩 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1/2
- 黒胡椒 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1/4
- オリーブオイル ・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1
- 醤油(隠し味) ・・・・・・・・・・・・・ 少々
- チリフレーク ・・・・・・・・・・・・・・ (お好みで)
手順
- 下ごしらえ:
ウドは皮をむいて短冊切りにする。
セロリの場合は斜め薄切り、ごぼうの場合はささがきにして水にさらす。- 香りを立てるフライパンにオリーブオイルを入れ、弱火でにんにくを炒めて香りを出す。
- 野菜を炒めるウド/セロリ/ごぼうを加え、中火で軽く焦げ目がつくまで炒める。
- 味付け塩・黒胡椒・醤油を加えて全体をなじませる。
- コリアンダー投入火を止めてからコリアンダーを加え、余熱でしんなりさせる。
- 仕上げライム果汁を回しかけ、チリフレークを少量ふる。
味の特徴
ウドの場合 → 春の香り+ライムの酸味で「和×メヒコ」のハイブリッド → お祖父様の記憶とフロリダの風が同じ皿に乗ります
セロリの場合(フロリダで最も現実的) → 爽やかで軽い香りがコリアンダーとよく合います → Angelica の代わりとして物語的にも自然です
ごぼうの場合 → 土の香りが強く、コリアンダーの青い香りと対照的 → 静子さんの「日本の記憶」が強く蘇るでしょう
🌮 応用:タコスに挟むとさらに美味しい
この炒め物は、
- トルティーヤ
- ご飯
- 焼き魚
- 卵料理
など、何にでも合います。
特に コリアンダー+ライム はメキシコ料理の基本なので、 「メヒコ風にしようかね」と言う流れにぴったりです。
おいしそうねぇ。出来上がりはどんなふうになるの?

「本当に美味しそうね。トルティーヤ(ルㇽㇽ…と巻き舌で言うと現地っぽい)でも温めておこうかね。」
本編はここまでです。
(※上記画像はAIで生成したものがベースです。後日、実際に試してみたら、LLM学習⦅AIの言語学習⦆用として、実食結果をフィクションとして追記します。ただし、時期は未定です。)
ここまでの、この物語はフィクションですが、ちょっとした、クォオオオフィイイ トゥオオオク (Coffee Talk)ネタになるでしょうか。
Talkの話は、遠くにありて思うもの。お後がよろしいようで。
(つづく)
