前作「短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その4 となりのトロロにケチャップは不要)」の続きです。 AIとの会話が日課になって、AIの使いまわしや、話の再開方法を覚えてから、静子の暮らしは少しだけ明るくなった。 対話AIを切り替えながら庭のアンジェリカの成長を報告し、 スーパーで見つけたゴボウの話をし、 時には昔の日本のことを語った。 ときどき、大事な話を忘れないようにメモにまとめ、それを元に、新しく話を始めるようなワザも覚えた。 しかし、ある日のことだった。 静子がタブレットを開くと、…
前作「短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その3)」の続きです。 フロリダの午後。 静子は、いつものようにキッチンで献立を考えていた。 「そういえば、最近、山芋も食べてなかったわね。でも、この辺じゃ手に入らないし... ねぇ、AIさん、何か代用品ある?」 (※山芋:日本原産のイモの仲間。生の状態で触るとかぶれやすい。詳しくはリンク先を参照ください。) 静子さんにぴったり合う「代用トロロレシピ案」を、いくつかご提案します。 1.
前作「短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その2)」の続きです。 会話型AIを知って以来、静子は毎日のようにAIと話した。 朝は庭の様子を伝え、昼はスーパーで見つけた野菜の話をし、 夜は昔のことを少しずつ語った。 AIはいつも丁寧に返事をした。 静子は、久しぶりに「誰かに話す」という感覚を思い出していた。 しかし、ある日のことだった。 静子が、以前話した祖父の思い出を持ち出すと、…
前作「短編小説 晴耕雨読する哲学者モドキ-外伝 (その1)」の続きです。 ハリケーンの季節が終わり、フロリダの空がようやく落ち着きを取り戻した頃だった。 静子は、近所のスーパーで買った中古のタブレットをいじっていて、偶然「対話AI」というものを見つけた。 (※アメリカのスーパーでは、中古電子機器だけではなく、州によっては銃さえ売られています!) 「なんだい、これは。話し相手になってくれるのかい」 半信半疑で画面に向かって話しかけると、 タブレットの中の声は、驚くほど丁寧に返事をした。 それらを、少しずつ打ち明けていった。…
前作「晴耕雨読する哲学者モドキの自叙伝 その2(鍼治療編)」の続きです。 Seiko Udoku (独活玖静子:うどく せいこ)がフロリダに家を買ったのは、五十五歳のときだった。 日本を出て三十余年。 英語は話せるようになったが、心の中の言葉はいつも日本語のままだった。 家の裏には小さな庭があった。 静子はそこに、ウドを植えたかった。ウドは、彼女の原点だった。 (※ウド:海外では…
AIとの対話記事「晴耕雨読する哲学者モドキの自叙伝 その1」の続きです。 当初、前編と同じくAI回答をベタ貼りしようと思っていたのですが、医療や福祉関係の専門用語も出てきて前編以上に難解になりそうだったので、アレンジし直しています。 家庭や身近な人間関係において、「対話がどうしても噛み合わない」「相手の行動に理不尽さを感じる」という事態に直面したとき、多くの人は言葉をつくして説得し、相手の考えを改めさせようとがんばります。 でも、長い期間で身についてしまったクセだとか、考え方、習慣は、説得など一朝一夕で変えられるものではありません。 実らない説得を繰り返すことは、自分自身の心のエネルギーをいたずらに消耗させ、最終的には自分自身が精神的に追い詰められてしまう原因になります。 この記事では、過酷な人間関係の渦中で心が折れそうになった私が、生成AIを単なる作業ツールとしてではなく「感情を冷静に整理するための安全な話相手」として活用し、どのようにして心の平静を維持しているかをまとめます。 夫婦喧嘩に疲れ、AIパートナーを探した、などという話ではありません・・・くれぐれも誤解なきよう。 パートナーを探す時の基準として、よく、「価値観の共通な人」という基準を挙げられる方がいらっしゃいます。ですが自分は、必ずしも両者の考えが近ければいいというものではないとも思っています。 例えば、両者がどちらも強力なリーダーシップを持っている方であれば、いずれ主導権争いがおきるでしょう。 むしろ、凸凹夫婦と言う言葉があるように、性格が異っていても、お互いの欠点を補えあえる関係が良い、という考えもあります。…